2012.08.28 15:08

「ダイワ」の福山登社長に聞く

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記者:木下あづさ

ダイワ(兵庫県たつの市)は口臭軽減・歯周の健康維持のニーズに応えた犬用オーラルケアガムの専門メーカーだ。100%国産の原料のみを使用した犬用ガムを、人に提供するのと同じレベルの品質管理で製造している。福山登社長に会社設立の経緯や商品、工場のこだわりについて聞いた。

犬用ガムで「世界一」目指す

――会社設立の経緯は

 「牛の皮革の加工が盛んなたつの市に生まれ育ち、革ものを熟知してきたからこそ、それを使った製品を開発する会社を創りたかった。皮を食用として有効に活用できないかと考え、犬用のオーラルケアガム専門メーカーを2000年3月に設立した。皮作りに適した気候や大量の水の確保など、素晴らしい立地条件も生かせると思った」

 ――オーラルケアガム専門メーカーとしてのこだわりは

 「牛皮の原料だけでなく、その他の材料も外国産のものは一切使用せず、100%国産にこだわっている。国産にこだわるのは、品質が安定しており、お客さまの安心につながるからだ。形ができあがれば、どの味付けが最も人気なのかを実際複数の犬に食べさせる実験を行って調べている。商品の開発には、愛犬はもちろん、飼い主にも喜んでもらえるものを考える。試行錯誤を重ねて、専門メーカーならではのクオリティーをもった商品を生み出している」

 ――工場へのこだわりは

 「人間向けの食品工場と同じレベルの品質管理を行っている。食品を扱う工場ではよく言われる『整理、整頓、清掃』は常に心がけている。工場内ではどの商品がどこで作られているかが一目で分かるほど、整理整頓されている。入る際には衛生服を着用し、手洗い、全身のエア消毒を義務付けて徹底している。製造段階においても、微生物検査や金属混入検査などのチェックを行い『安心・安全』な商品作りを行っている」

 ――新商品は

 「1つ目はフライドポテトをイメージして作った『がむりこ』。飼い主と愛犬が楽しめる、かわいらしいパッケージにこだわった。散歩中にでも取り出しやすいお手軽サイズがうれしいと評判だ。2つ目はお口の健康を重視して作った『コントロールクロス』。これは独自の編み上げ形状で作られているため犬の歯に食い込みやすく、歯垢も従来品よりも除去できる。この製法は特許も取得している。新商品の開発にはお客さまからいただいた意見を参考に作ることもある。そんなお客さまの声が年々増えてきていることに喜びを感じる」

 ――今後目指すことは

 「大きい目標としては『世界一』だ。会社を設立して12年、やっと土台ができた気がする。犬用ガムを専門で作っているからこそ、やっぱりガムといったら『ダイワ』と言ってもらいたい。ダイワにしかできない技術で、ダイワにしか作れない商品をこれからも作り続ける。そのためにも、もっと認知度をあげるための対策に力を入れていきたい。最近は新しい販売方法として通信販売を取り入れた。一人でも多くの人に実際に愛犬に食べさせてもらいたいからだ。いくら良いものを作っても、消費者の手に入らなければ意味がない」

※「フジサンケイ ビジネスアイ」2012.8.27(西日本版)掲載

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記者プロフィール

木下あづさ

木下あづさ

役職 : 報道部
卒業 : ビジュアルアーツ専門学校マスコミ学科
出身地 : 長崎県
誕生日 : 1992年5月23日
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