創業46年目を迎える地域計画建築研究所(アルパック)は、世の中の問題を解決して人々に幸せな生活を送ってもらえるよう、地域のまちづくりに取り組んでいる。シンクタンク、プランニング・コンサルタント、建築設計を業務の3本柱にしている。幸せな地域のまちづくりをするためには五つの成功要素が求められ、それらを「まちづくりの方程式」と名付けている。方程式は「社会的使命感×情熱×知恵×連携×循環的資金」というかけ算だ。一つでもゼロがあるとすべてがだめになる。五つの成功要素がそれぞれの地域特性を踏まえて統合することで、初めてまちづくりというものができていく。
一例として山口県周南市で、車優先の道路社会をなくすための「歩車共存のまちづくり」として、歩車共存道路の実現に取り組んでいる。快適な歩行者空間をつくるために、車道部分を蛇行させるなどして、自動車の速度を抑え歩行者との共存を図っている。周南市の取り組みでは、街の人々が望むまちづくりができるよう住民に直接意見を聞き、実際の街での社会実験にも参加してもらうことで地域と連携したまちづくりを実現している。
従業員数は57人で、今年採用する人数は1人。ここ数年は、1人から2人の採用が続いている。杉原五郎会長(64)は「常識を持っていて知識や経験があり、自分なりの世の中の見方や生き方を持っている人しか採用しない。情熱や意欲もなく大学生活を送っていては社会人として通用しない。そのような人は面接で装っていても、数回の質問で見抜くことができる」と話す。
若者に対して杉原会長は「新聞や本、テレビを見ることで目と耳で情報を得る。多くの人と会ったり、職業体験をしたりして直接肌で人間関係とは何かを感じることが大切」と話し、「若いうちは何でもできる。世の中の変化を敏感に感じ、いろんなことに興味を持ってほしい」と今後の若者の変化に期待をしている。
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