peeece (ピース:京都市中央区)はインターネットで世界中のクリエイターが作るオンリーワンの洋服や雑貨を購入できるサービスを10月から開始した。
最大の特徴は、世界中のクリエイターと会話を楽しみながら買い物ができることだ。サイトでは、すべての商品のコンセプトや完成までのストーリーが書かれている。例えば、プリント基板できたピアスには「その場にない魂を表現することで、表層の奥に隠された内面を見て欲しい」というメッセージが込められている。
国籍や言葉を超えてface to face
購入希望者は商品について疑問などがある場合、サイト内の「質問する」のボタンをクリックすると、文章で直接クリエイターに尋ねることが出来る。現在、アメリカやイタリアのクリエイターからも出品されており、翻訳機能を使うことで海外の人ともコミュニケーションがとれる。サービスはSNSの「Facebook」ページとも連動させ、クリエイターの趣味や人となりを知ることで、より商品への共感度が増すよう工夫されている。
代表の徳山和幸さんは、3年前から中小企業のホームページの制作を行う中で国内の多くのクリエイターと出会ってきた。作品を世界中に伝えたい人が発信する場として同サイトを立ち上げた。今年の4月にはイタリアのミラノで開催された国際家具市に参加した。徳山さんは商品について客と売り手が話をしている姿を見て、世界のどこでも顔を向かい合わせてショッピングを楽しんでほしいと考えたという。現在、国内外のクリエイターの120以上の作品を取りそろえている。徳山さんは「人の想いが溢れたアイテムの中で暮らしていくと生活がおもしろくなる。peeeceを国籍や言語に関係なく買い物できる場にしたい」と話した。
サイト「peeece」のURL:http://peeece.com/
〈取材後記〉
お昼時のカフェで取材をさせていただいた。取材の帰り道「作品のすべてにストーリーがある」との徳山さんの言葉がふとよみがえる。どうして「あの家の屋根はあの色がえらばれたのかな」「あの看板はなぜ緑色なのだろうか」と考えて帰ると少しわくわくした。現在は多くの商品作られ、捨てられていく。ひとつひとつのものに意味を考えているとすべてがいとおしく見えるし、大切に使おうと考える。素敵な商品に囲まれて生活してみませんか。
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