日本の企業と海外のつながりを増やすことを目的としたフォーラムが3月17日、阿倍野市民学習センターで開催された。第二回目の開催となる今回は、発展途上国でのビジネスをテーマにリアルな実情を紹介。中小企業や農業関係者など約80人が参加し交流を深めた。
グッドアースの藤原宏宣代表(33)は西アフリカのギニア共和国で製氷事業に取り組んでいる。ギニア共和国は世界の最貧国に位置づけられ、不衛生な水や食物を摂取せざるを得ない環境から多くの人が下痢により命を落としてしまう。藤原さんは「氷で食物の鮮度を保つことができれば救える命がある」と市場の魚にハエが群がっている写真を紹介した。
とはいえ異国の地で事業を軌道に乗せるまでの道のりは長かった。国から借りたはずの土地にも関わらず、突然何者かにショットガンを突きつけられ追い出されたこともあったそうだ。
それでもギニアは深刻な物不足に陥っているため、事業を始めてしまえば自然と売れるのだと言う。「現地では『売ってくれてありがとう』と心から感謝される。ビジネス自体が現地の人々の役に立っている実感が持てる」と魅力を語り、「リスクを認識したうえで、まずは行動してほしい」と訴えた。
藤原さんは製氷事業の他にNGO団体 HIMAWARI(ヒマワリ)を運営しており、ギニアの女性に小額の資金を投資することで新しいビジネスを始めるサポートを行っている。
「寄付で間接的に支援するよりも事業機会を増やすべき。そのためには日本企業のパートナーが必要。このフォーラムで海外進出に興味を持ってもらい、一緒に課題に取り組む仲間を増やしたい」と目標を話した。
フォーラムを主催したクレフの森田大輔代表(34)は「グローカルを実践している人の思いを伝えて、笑顔あふれる未来をつくるためのネットワークを作りたい」と展望を語った。
第三回目のフォーラムはスリランカ市場をテーマに4月23日に同会場で開催予定。ぜひ参加してみてはどうだろうか。
【第三回グローカルフォーラム】
スリランカの可能性(製造業/中小企業向け)
4月23日(水)開場18:30 開演19:00~21:00
大阪・阿倍野市民学習センター第二研修室 定員60名
事前予約:2,000円 当日:3,500円
URL:http://www.clefgroup.com/seminar/glocal/140423/
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