豊かな社会づくりに貢献している企業を広く社会に伝えると同時に、働くことに対する若者の価値観を変える「ミライ企業プロジェクト」が今年4月から動き始めた。印刷会社のシーズクリエイト(大阪府八尾市)、広報支援会社のPRリンク(大阪市中央区)、インターンシップなど小学生から大学生までのキャリア教育を行うNPO法人JAE(大阪市北区)がタッグを組み、就労マッチングやキャリア教育を進める。シーズクリエイトCSR室の佐々木研ディレクター(34)に取り組みについて聞いた。(聞き手=オルタナS関西支局特派員=別宮薫)
――始めた経緯は。
佐々木:PRリンク、JAEとは「大阪を変える100人会議」で知り合いました。以前は個々に若者の就職や中小企業の支援をしていましたが、「協力した方が、規模も大きくきめ細やかなサービスができる」と考えました。
日本にある企業の99%は中小企業であるにもかかわらず、若者の大手企業への就職志向が強い反面、大学卒業3年後の離職率は30%に上るという厚生労働省の調査結果に3者とも危機感を覚えていました。そこで、働くことに対する価値観を変えるためプロジェクトを立ち上げ、約1年前から準備を始めました。
――具体的な内容は。
佐々木:人材育成に対する姿勢や事業内容の社会性、経営理念の浸透など複数の条件に当てはまる企業を「ミライ企業」と認定し、就職を希望する若者とのマッチングを企画したり、採用プログラムの作成をしたりしています。
他にも、学生向けのキャリア教育、企業には広報などのコンサルティングを行う予定です。キャリア教育については、特に就職活動が始まる前の学生をターゲットに、大学でセミナーなどをしたいと思っています。
――3者が連携する利点は。
佐々木:昨年、自社で就職情報を載せたフリーペーパーの「READY」を作ったことで、学生へのサポートや企業へのコンサルティングが足りていなかったと気づきました。今回は異業種が集まることで、キャリア教育や情報発信、中小企業の支援など、各社の強みを生かして進められています。自社よりも広いネットワークが構築できることも大きな利点です。
・ミライ企業プロジェクト公式 facebook ページ
https://www.facebook.com/miraikigyou
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