出産や育児の楽しさを知ってもらう第1回「育児本には載っていない!子育て新常識♪大人気助産師・こばやしひさこ先生の子育てセミナー」が10月17日、大阪市天王寺区のクレオ大阪中央で開かれた。アロマセラピーを取り入れた産後ケアサービスを提供している有限会社ビィマインド(大阪市西区)が森永乳業の協力で主催。妊娠中の女性や小さな子どもを持つ母親約30人が参加した。同セミナーは今後も月に1回開催される。
講師を務めた「助産院ばぶばぶ」院長の小林寿子さん(38)は、8人の子どもの母で9人目の出産を間近に控えている。セミナーでは「『いのちの誕生』の神秘」をテーマに出産や授乳、子育てについて講演。「陣痛に耐えることで母子ともにアドレナリンを分泌し、産後数時間は興奮状態で起きていられるので分娩台で授乳することができる」と小林さんが説明すると、出産を経験した母親も驚きの声をあげた。
小林さんは、呼吸法などで体の緊張を軽減するラマーズ法などの一般的な精神予防性無痛分娩法のほかに、リラックスして出産できる方法を模索し続けている。自身がヨガやお笑い芸人のものまねをしながら出産したときの様子を再現すると、会場から笑い声も上がった。
小林さんは子育てについて「言葉の通じない子どもを理解し、コミュニケーションをとろうとするのではなく、受け入れることが大切。産後すぐに一人前の母親になろうとせず、子どもに育ててもらい一緒に成長しながら10年、15年かけて親子になっていけばいいと思う」と参加者に話しかけた。
生後6カ月の子どもを持つ女性は「8人の出産と子育てを経験している小林先生は、自分の母親以上に頼りになると感じた。会場で授乳ができるセミナーはあまりないので、子どもと出かける機会になってよかった」と語った。
ビィマインド代表取締役の間宮美穂さん(41)は「子育てがマニュアル通りにいかず悩む母親が多い。気張らずリラックスして楽しめばよいことを知ってもらうために小林さんとコラボセミナーを企画した。子育てをさらに楽しくしたい人や子どもを産むか迷っている人に参加してほしい」と話した。
(学生通信社 大阪大学 服部英美)
〈取材後記〉
小林さんが「家事は『家の事』と書くのだから家族全員でするべき」と話されていたことが心に残りました。私はこれから就職活動を始めますが、子どもが生まれたあとの働き方は、将来を考えるときに大きな悩みとなります。小林さんのような考え方が当たり前になれば、家庭での女性の負担が減って仕事との両立がしやすくなり、企業や社会も女性の力をさらに生かすことができるようになると思いました。
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