2014.04.17 16:54

「人間愛」で社会に必要な企業へ 積水ハウス 02

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記者:服部英美

積水ハウスは2006年、「女性活躍推進グループ」を設置し、女性が働きやすい環境整備に努めてきました。13年には女性人材活用を積極的に進めている企業として、東京証券取引所の「なでしこ銘柄」に認定されました。女性営業職の先駆けである初代グループリーダーの伊藤みどりさんに、女性が活躍するために大切にしていることを聞きました。
――女性営業職が多いと聞きました

 「05年から女性の積極採用を継続し、年次ごとのロールモデルや生活者としての厚みが増してきました。女性営業職が少ない住宅業界ですが、全国に約300人の女性営業職がいます。女性支店長のほか、4人の店長がリーダーとして活躍。打ち合わせ中に赤ちゃんをあやしたり、高齢者向けに文字を大きくした資料を用意したりと、女性ならではの細かな気遣いでお客さまにも喜ばれています」

 ――会社も支援体制を充実しています

 「3年間の育児休業に加え、1日最長2時間まで勤務時間を短縮できます。勤務時間を定時から30分間、前後にスライドすることも可能。女性がキャリアアップするため、一般職の社員が総合職に転換できる『職群転換制度』もあります。法定以上の制度を整えていますが、各家庭によって状況が異なるので、制度を超えての個別対応も大きな特徴です」

 ――職場での理解も重要ですね

 「私自身も上司やメンバーに恵まれ、支えられてきました。本人の努力だけでなく、上司の理解とリーダーシップは不可欠。出産や子育てを経験した社員の体験談をもとに、妊娠期から復帰後までの期間ごとの仕事の進め方や、困ったときの対処法などをまとめたガイドブックを、本人用と上司用の2種類作成して啓発しています」

 「営業職では年に1回『全国女性営業交流会』を開催。仕事のスキルや成績優秀者の事例を共有する場や、子育て中の女性同士や若手同士など、立場が近い人と話す場を設定。それらが成長の原動力です。上司も参加することで部下育成の『気付き』を得ることができます」

育児休業をチャンスに

 ――キャリア形成のポイントは

 「仕事に取り組む姿勢ですね。育児休業も成長のチャンス。育児休業中に資格取得の勉強に励んだり、復帰後も子供の病気など急な事態を想定し、メンバーとの連携や業務を工夫することで、職場内で協力する関係が自然と生まれます。育児を経験し、一段と成長して業績を向上する人も増えてきました。働き方に〝正解〟はありませんが、第一線で仕事をする社会人と母親の両方の顔を持ち、その姿を見せることは、これからの時代を生きる子供のためにもなると思います」

管理職登用の支援も 

 ――今後、力を入れたいことは

 「女性の定期採用を維持しつつ、リーダーやロールモデルとなる女性を着実に育成して増やし、女性の管理職登用の支援も推進したい。女性の活躍を通じて組織全体の活性化につなげたいですね」

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記者プロフィール

服部英美

服部英美

役職 : 広報部リーダー
卒業 : 大阪大学文学部
出身地 : 愛知県名古屋市
誕生日 : 1990年7月14日
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