1981年の創業から、遠隔制御機器の製造や販売を行う。有線、無線の通信機器や緊急地震速報など扱う製品は多岐にわたり、製品の納入先も一般企業から行政機関までさまざまだ。高機能のCAD(コンピュータ支援設計)とシミュレーション作業で、試作品の製造工程の効率化とコストダウンに成功。大企業では工場の体制上難しい「特注品」の製造も行う。
高い技術力を誇るなか、※本(すぎもと)日出夫社長(59)は「企業の品質は人。企業活動は社員の質で決まる」と語る。単に製品のみを作るのではなく、人を育て、未来に明るいビジョンを示すことができてはじめて、企業として存在価値があると考える。2009年に東大阪を中心とした中小企業と大学の連携によって、小型人工衛星「まいど1号」が打ち上げられた。このプロジェクトへの参加を決めた際も「若者に、ものづくりの価値を感じてもらい、それを行う企業に人が集まることで未来の活性化につながる」との思いがあった。
同社は、若手社員にも積極的にチャンスを与える。実際に「まいど1号」を打ち上げた際、技術部門で参画していた大日電子から派遣したのは、20代の若手社員だった。「リーダーは若手にチャンスを与える勇気が必要。若手はチャンスをもらったら発奮し自分で育つ努力をすべき」と考える一方で「リーダーは若手にチャンスを与え、成長した姿を見て、自分も育てられる」と※本社長。
人育てとしてはあいさつ、身だしなみ、掃除を社員全員で行っている。特に掃除は、毎日が大掃除で、便器は素手でキュッキュッと音がするまであらゆる所を徹底して洗い、心の3K(感謝・気遣い・謙虚)を心技一体で磨きあげている。
来春は設計部門で1人の採用を予定。学歴や性別にはこだわらず、粘り強く、明朗活発な人を求める。その上で大事なのは「笑顔がすてきな人。笑顔のすてきな人は、人の気持ちをほぐし、良いコミュニケーションをとることができる。仕事をする上でそれは基本であり不可欠」と※本社長は語った。
※は木ヘンに久
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