2013.04.14 01:56

1000人が出演した「楽しすぎる」大学PV 制作の裏側に迫る!

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記者:橋本翔一朗

「大学の面白さを引き出した一味違ったPR動画を作りたいと思った」そう語るのは、映像制作会社ピー・キューブ(大阪市・福島区)の中林拓也ディレクター。中林さんは、来年創立125周年を迎える関西学院大学(兵庫県・西宮市)の記念PV(プロモーションビデオ)の制作に関わった一人だ。関学大は、1989年にアメリカ人宣教師、ウォルター・R・ランバスによって設立された。「Mastery for Service(奉仕のための練達)」をスクールモットーとし、それを体現する創造的かつ有能な「世界市民」を育成することを目指している。PVは、4月1日より関学大のホームページやYouTubeで公開されている。今回は、同大の現役学生である記者が、中林さんに動画を撮ることになったいきさつや見どころを伺った。

‐‐関学大の動画を撮ることになったきっかけを教えてください。
中林:2011年に、関学大の広報担当の人から、大学の情報を対外的に発信していきたいという相談を受けたのが、きっかけでした。弊社配信の「ビックリ日本!」というインターネットを通じて海外におもしろい日本の姿を発信している動画コンテンツを見て、興味を持ってくれたそうです。

その際、通常の大学PV以外にも今後話題性のあるPR動画を作っていきたいというお話をいただきました。そして、今回関学大を含めた関西学院が創立125周年を迎えるにあたり、企画提案を行い、PR動画の制作を行う機会をいただきました。2012年11月から今年の2月にかけて計5回撮影を行い、のべ1000人もの学生や教職員の方々がエキストラとして協力してくれました。

‐‐今回のPVの見どころを教えてください。

中林:大学創立125周年を祝おうというスタンスで作られました。演出はCMディレクターが手がけ、オリジナルの楽曲を作曲家が作りました。1シーンで70名ぐらい集まればいいかなと思っていたシーンでも、150人をこえる人数が集まるなど、予想をはるかにこえる学生のみなさんが集まってくれました。

動画は、主人公の男子学生が、関学大に入学して、校内を歩いていくといろんな人にユニークな歓迎を受けるという非日常的な世界を描き、大学生活の楽しさを存分に表現しました。

今は取り壊しになった上ヶ原キャンパスの中央講堂や体育会の学生が使うグラウンド、聖和キャンパスにある絵本とおもちゃの部屋と呼ばれる教室や三田キャンパスの風景など、関学生でも行ったことのないスポットがたくさん出てきます。

関学生にも新たな発見の多いPVになると思います。口笛世界一に輝いた学生や、ミスキャンパスがさりげなく出演していたり、動画からのリンクでロケの様子や各クラブ紹介の映像も隠し動画としてちりばめられていたりしますので、そちらもぜひ楽しんでほしいと思います。

‐‐撮影によって関学生のイメージは変わりましたか。

中林:キリスト教主義の大学で上品な人が多いというイメージは撮影前も後も変わらないです。ただ、面白くて楽しい動画を撮れるだろうかという不安が撮影前はありました。

それだけに、撮影のとき、学生のみなさんがとても積極的に意見を言ってくれたことに驚きました。たとえば、アメリカンフットボール部の学生が「主人公の男の子が自分たちをはねのけるような動きにしてみれば、迫力が出て面白いのでは」とアイデアを出してくれたのが嬉しかったですね。他の大学の学生と比べて、愛校心の強い人が多い気もします。

‐‐海外にも動画を配信するそうですね。

中林:はい。国内だけでなく、海外にむけても配信します。ただ中国では、YouTubeを見ることができないので、優酷(ようく)と呼ばれる動画サイトの弊社チャンネルで公開します。

中国の大学は、「勉強」をするところなので、おしゃれなキャンパスの風景や部活動やサークル活動が盛んな様子見ると、すごく驚くだろうと思います。

弊社の中国人ディレクターが、関学大のキャンパスを訪れたときに、校舎が美しくて、テーマパークみたいだと言っていたくらいですから。日本の大学って面白そうだなと、海外の学生に思ってもらえたら嬉しいです。

‐‐撮影時は苦労もあったとか。

中林:関学大には、中央芝生という綺麗な芝生があるのですが、背景をより美しく撮るため一定の時間、芝生の周りにある車などを全て移動してもらいました。

冬本番の撮影時は、まわし姿の相撲部の学生や半袖衣装のチアリーダーの人は本当に寒そうでしたね。撮影の合間はコートを羽織っていましたが、本番はそういうわけにもいかず…。寒さに震え、唇の色が変わる人もいました。

撮影当日は天気が悪くて、ずっとどんよりとした雲がかかっていました。屋外で納得できる画を撮りたいなあと粘っていたときに、空がスッと晴れてきて、屋外撮影ができたのはよかったです。参加された学生さんにも、撮影を楽しんでもらえたと思いますし、みなさん、すごく壮大な映画を撮り終えたかのような表情をされていましたね。

‐‐今後撮りたい関学の姿を教えてください。

中林:今後は、中央芝生の青々としたところ、桜並木の入学式、国際交流が盛んなところも撮りたいです。たくさん留学生がいるのも魅力だと思うので、ぜひそういった面をアピールしたいですね。

海外の学生は日本の学生の下宿生活にすごく興味があるそうなので、日常の大学生活をもっと表現できればと思います。また、今回のPVとは別に125周年を記念して、関学生や関学に関わりのある人たち計125人のインタビュー動画を制作しています。

クラブやボランティアで活躍する学生。留学生の紹介や職員・教授・学校関係者の方も登場してくれました。こちらもぜひチェックしてください。

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記者プロフィール

橋本翔一朗

橋本翔一朗

役職 : 学生通信社代表
卒業 : 関西学院大学商学部
出身地 : 兵庫県姫路市
誕生日 : 1990年11月24日
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