2012.08.17 17:17

東北の福島と関西の福島が交流 3.11のままの町へ架け橋を

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記者:守谷綾乃

福島区地域振興会は、8月18日(土)福島区民センター(大阪市福島区)にて振興イベントを行う。東日本大震災が起こって1年5か月が経つ。今なおライフラインの整わない被災地へ、現状を見つめるべく、新たな支援者を送り出すことが同イベントの目的だ。イベントには、様々な著名人も参加して盛り上げる


2部構成の同イベントは、米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた福島県南相馬市・桜井勝延市長の講演から始まる。続いて、今年6月にブラジルのリオデジャネイロで開催された、地球サミット2012「リオ+12」の報告が行われる。2部では都内を中心に活動する福島県出身のシンガー超尾さくら、またビデオ出演で歌手の川嶋あいなど他2名のアーティストが被災地へのエールを贈る音楽祭が行われる。

がれきの撤去が着々と進められている今でも、未だライフラインが整わず、故郷に帰れない人たちがいる。しかし、震災2か月後の昨年5月には34,400人であった福島へのボランティア者数は、今年の6月には1,100人と大幅に減少している。(災害ボランティアセンターを経由人数:全社協 被災地支援・災害ボランティア情報調べ)

今回のイベントの火付け役である一般社団法人「相双地域ビジネス支援協会」の井本香如さんはその原因のひとつに、ボランティアは個人のモチベーション、タイミング、金銭面などから持続につながらないことが挙げられるという。同イベントは被災地の外から新しい空気を取り入れ、被災地と支援側がお互いに利益を生み出すビジネスとして振興を持続させるきっかけとして企画された。

金剛寺石切観音院(東大阪市)の住職でもある井本香如さんは、毎月欠かさず被災現場を回り、供養を行いながら感じたことを次のように語る。「私自身、今まで縁がなかったこの土地が、実際に訪れ親交を重ねていく事で今では故郷のようにさえ感じる。なんとしても振興させたい。そのためには協力が何より必要。まずは一度、このイベントをきっかけに現地へ訪れてほしい」と語る。

南相馬市小高町(おだかまち)は、放射能汚染による立ち入り禁止が解除されたが、住民が住むことが出来ない3.11から変わらない現状が今もまだそこにある。今月18日、そのありのままの姿を同イベントで知ることができる。(オルタナS関西支局特派員=守谷綾乃)


福島(南相馬市)&福島(大阪市福島区)ふれあい交流イベント
日時:2012年8月18日(土)
14:00-17:00(13:30受付開始)
参加費:無料
場所:大阪市立福島区民センター 大阪市福島区吉野3-17-23
(500人収容)1階ホール
申込応募者多数の場合は抽選
主催:福島区地域振興会、財団法人大阪市コミュニティ協会福島区支部協議会、
大阪市福島区役所
共催:一般社団法人相双地域ビジネス支援協会
協力:一般社団法人福島産業会
司会進行:村上信夫(元NHKアナウンサー)

〈プログラム〉
【1部】講演会(つながろう福島)
講演者 福島県南相馬市長 桜井勝延氏
「Japan Voices」編集長 中村祐介氏 西岡舞子氏
【2部】被災地へのエールを贈る”わがまちの音楽祭”
出演者 歌手 川嶋あい(ビデオ出演)
    歌手 越尾さくら
    中国古筝奏者 伍芳(ウーファン)
和太鼓奏者 木村優一

申込方法:fukushima.kouryuu@gmail.comへ、住所・氏名・連絡先・参加人数(2名まで)を明記のうえ送信

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記者プロフィール

守谷綾乃

守谷綾乃

役職 : 元情報管理マーケティング部リーダー
卒業 : 龍谷大学社会学部
出身地 : 大阪府枚方市
誕生日 : 1991年2月25日
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